前回、割安銘柄の選び方を学んだ秋元玲奈。
今度は、金融商品の売買だけでなく、
日常生活を送る上でも大切な「金利」を学びます。
さらに「個人向け国債」について
質問しようと、財務省を訪問することになりました。

構成=濱田 優 写真=鰐部春雄
単利と複利?
短期と長期?
秋元 先生、今日もよろしくお願いします。
今回は「金利」について学ぶんでしたよね。
内藤 そうだよ。玲奈ちゃんは「金利」について
どんなことを知っているかな。
秋元 えっと、金利といえば……
お金を銀行や郵便局に預けると付く「利息」も金利ですよね?
内藤 うん。もちろん、
お金を借りたときは逆に取られることになるんだけどね。
利息の付き方、つまり計算法には大きくわけて「単利」と「複利」がある。
「単利」での計算の場合は元本を変えないんだけど、「複利」の場合は変えるんだ。
たとえば元本100万円に年5%の利息が付くとして、単利だと1年後にいくらになる?
秋元 105万円ですね。
内藤 さらにその1年後には?
秋元 え? えっと…… もう5万円追加されるから、
全部で110万円です。
内藤 そうなるね。「単利」の場合はいつでも「元本の5%」が付くという計算になるからね。
だけど、「複利」の場合は、“利息も元本に加えて”計算するから、105万円の5%で……。
秋元 110万2500円!
内藤 その通り。
それでは、「短期金利」と「長期金利」というのは知っている?
秋元 新聞で読んだことはありますけど……。
内藤 「短期金利」は、満期が1年未満の預金や債券の金利。
「長期金利」は、それより長い期間のものということになる・・・
<中略>
内藤 それでは、今日はこれから、
人気の金融商品である「個人向け国債」の勉強をしにいくよ。じゃあ出発しよう。
秋元 先生、ここって霞が関ですよね? どこに向かっているんですか?
内藤 さあ、もう着いたよ。ここは財務省だ。早速、国債のことを聞いてみよう。
秋元 財務省ですか。なんだかドキドキします! 先生、早く入りましょう!
「個人向け国債」ってどんなもの?
―財務省に初潜入!
「固定5年」「変動10 年」――。
こんなポスターを電車や雑誌で見たことない?
あれは「個人向け国債」の広告です。財務省で説明を聞きました!
「個人向け国債」ができたわけ
内藤・秋元 「個人向け国債」について教えていただきにきました。
今日はよろしくお願いします。
片山 国債企画課長の片山一夫です。よろしくお願いします。
まず国債の正式名称は「国庫債券」といって、国がお金を借りたことの証明書ですね。
実際にはペーパーレスなんですけどね。
秋元 国は借りたお金を何に使うんですか?
片山 医療や介護などの社会福祉を充実させたり、道路やダムなどのインフラを造ったりと、さまざまな施策の財源として使います。

秋元 「個人向け」と付いているということは、「個人向け」ではない国債もあるんですか?
内藤 玲奈ちゃん、鋭い!
片山 ご指摘のとおり、「個人向け」と付かない国債もあります。
これらも在庫があれば個人でも購入していただけますよ。
国債の保有者の大半は民間金融機関です。
保有者層の幅を広げようと2003年度から発行されているのが、「個人向け国債」です。
個人投資家が買いやすいよう、いろいろ工夫しています。
名前でおわかりになると思いますが、機関投資家は購入できません。
内藤 国債全体の個人の保有割合はどれくらいですか?
片山 「個人向け国債」ができる前は2%程度、今は5%程度です。
内藤 何パーセントくらいまで引き上げたい考えですか?
片山 具体的に何パーセントというのはないですが、
アメリカでは個人の保有割合が10%超と言われています。
日本もまだ伸びる余地はあると考えています。
秋元 「個人向け国債」の特徴はどんなところですか?
片山 その前に、国債そのものの力として、国が発行しているという安全性があげられます。
元本や利子の支払いに国が責任を持っているという点ですね。
なかでも「個人向け国債」の特徴としては、1万円から購入できることや、
中途換金ができることなどがあげられますね。
秋元 たしか「5年」と「10年」があるんですよね。
片山 おっしゃるとおりです。「5年」のほうは固定金利、「10年」のほうは変動金利です。
先ほど秋元さんがご指摘された、「個人向け」と付かない国債のなかには、
満期が30年で固定金利のもの、同じく15年で変動金利のものなどもありますよ・・・

