
最近、米国金融危機に関して、ニュース番組に出ている
「識者」と名乗る人々のコメントを聞いていると、鼻白むことがよくある。
このところ頻繁にマスコミに登場して、「米国は、日本に学んで、早期に公的資金を投入すべきだ」とぶち上げている元高級官僚は、わが国の不良債権危機に対処した竹中平蔵元金融担当大臣に対して、当時「竹中さんのやっていることは、評論家的で金融担当大臣としては『ペーパードライバー』と言わざるを得ません」と酷評し、学ぶべき対象である日本の金融行政に対して、徹底的な批判を展開してきた張本人。
じつは彼、1990年代の後半、日本の不良債権問題がウォール街で話題の焦点になっていたころ、米国金融当局に対して、「日本の銀行は問題ない。したがって、公的資金など問題ない」と豪語していた人物でもある。
麻生首相のブレーンとして復活してきたエコノミストも、「米よ、日本の経験生かせ」などと発言しているが、わが国の不良債権危機が深刻化していたときに、「不良債権を最終処理すべきなのではないか」という質問に対して、こう答えていた。
「それは逆だ。不良債権で銀行の資金供給力が落ち込んだことが企業活動に対して制約を課しているのであれば、金利は上がるはずだが、実際は下がっているではないか。それに日本は完全雇用ではない。新しい雇用先を準備せずに不良債権の最終処理によってゼネコンなどを整理すれば、付加価値を生まない失業者が増え、経済の生産性がますます低下してしまう」
彼の理論が本当に正しかったのであれば、不良債権を処理した後にいざなぎ景気を超える長期の景気回復を実現することなどありえなかったはずなのだが・・・
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