新政権は発足以来、現在も高い支持率を維持している。
2010年は参議院選挙の年だ。このまま選挙戦に突入すれば
民主党の大勝が予想される。その先にあるシナリオとは何か。
構成=吉岡憲史 写真=鰐部春雄

自民の終焉と社民の埋没
「ガラガラポンして小沢さん(一郎・民主党幹事長)が新党を結成するでしょう」――。大胆な予測をするのは政治評論家の有馬晴海氏である。果たしてそのような構想が本当にあるのだろうか。取材を重ねると民主党内部から同様の声が聞こえてきた。ある中堅議員は「小沢さんのやり方は恐ろしいものがある。閣僚には小沢グループを入れず、党内を息のかかった議員で固めている。新党なんていう噂もある」と内情を明かす。
小沢氏は新進党結党当時(1994年)に「何としても二大政党制を実現させる」と再三語っていた。当時小沢氏は若手議員の“ヘッドハンティング”を繰り返し、自民党に揺さぶりをかけ続けた。自民党の元議員は「今、自民党から選挙に出たいと言う人はいないし、声がかかれば民主党から出たいと言うのもいる」と話す。
小沢氏は09年9月、静岡市内で会見を開き、「2人区には少なくとも2人の候補者を擁立する」と明言した。2人区では原則として自民党、民主党、共産党が1人ずつ候補を立てる構図で、自民党と民主党が議席を確保する“無風区”だった。小沢氏は最高で2議席、最低でも1議席という野望を描くのだろうが、2人区で2議席とはそうそう実現できるものではない。
例えば07年の参院選新潟選挙区では、2人区に2人の民主党公認候補が出馬した。出馬したのはいずれも現職だった森裕子氏(現参院議員)と黒岩宇洋氏(現衆院議員)。黒岩氏は自民党議員死去に伴う02年補選に無所属で当選しその後民主党に入党したため、結果的に2人の民主党候補が立つという構図が生まれた。40万3497票を獲得してトップ当選したのは自民党の塚田一郎氏。次いで森氏は35万5901票。34万4424票の黒岩氏は議席を逃した。07年当時も今ほどではないが民主党に風が吹いた選挙だった。しかし、2人の当選は難しかった。前出の中堅民主党議員は「(小沢氏は)党内や県連の分裂を狙っているのでは」と分析する。党内分裂させ小沢新党誕生の布石にでもするというのか・・・
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