
今すぐ投資してみたい54社
強い株・上がる株・勝てる株
個人投資家はどのように投資対象企業を選ぶべきなのか。
「バリュー投資」「M&A」「子育て支援」「外国人投資家」「運用のプロ」の
5つのキーワードを切り口に、「強い株・上がる株・勝てる株」の条件を投資家の目線で探った。
取材・構成=山本雅幸 イラスト=タカセマサヒロ
PART 1 バリュー投資で注目される企業
PART 2 M&Aに備えて時価総額の極大化を目指す企業
PART 3 子育て支援に積極的な企業
PART 4 外国人投資家が注目する企業
PART 5 運用のプロが注目する企業
PART 1 バリュー投資で注目される企業
カリスマが選ぶ黄金銘柄
人の行く裏に道あり、花の山 〜戸崎流銘柄発掘の極意〜
バリュー投資とは? 簡単に言えば、「株価が本来の企業価値より低いときに買い、株価が企業価値を反映した水準まで戻したときに売る手法」。
もちろんそれがすぐにできるなら、誰も株式投資で苦労はしない。
そこで、バリュー銘柄発掘のエキスパートとして、日経金融新聞「人気アナリストランキング」の中小型株部門で2005年から2年連続第1位となった、新光証券企業投資調査部の戸崎裕隆部長にその極意を聞いた。
体で覚えれば一生もの
戸崎氏はそのバリュー投資のノウハウを、「投資手法」ではなく「投資作法」と呼ぶ。
「株式投資の『原理原則』を体で覚えることが必要だ」というのがその心だ。
これを体に叩き込む必要があるのは、「自転車に乗るコツを体が一度覚えると、一生忘れないのと同じだ」と説く。そして株式投資における原理原則とは、「高いものは下がる。安いものは上がる」と知ることにつきる。これはあまりにも当たり前だ。
ところが人間は得てして間違いを犯しやすい。
株式市場ではこの原理原則がしばしば無視され、投資家は日常茶飯事のように「割高な株を買い、割安な株を売ってしまう」。たとえば株式とりんごを比べると、1万円のりんごは誰も買わないが、価格が下がるほど需要は増える。だが逆に株式の場合は、株価が上がれば上がるほど相場が過熱して需要が増える。
2000年2月にインターネットバブルがピークに達したとき、ソフトバンクは最高値2万2000円に達した。00年3月期末ベースのPER(株価収益率)は約2537倍と、約2500年先の利益まで織り込まれていた(その後、02年11月に株価は権利落ち修正後に276円まで下落)。
たとえて言えば、人々がこぞって1万円のりんごに殺到したようなものだ。投資家はこの愚を繰り返さないために、何を心掛けるべきなのだろうか。



