
検証・ライブドア事件
「不思議な組織」が浮かび上がる
ライブドア事件を正確に把握する人は少ない。 そこで「企業のあり方」に注目して、裁判や報道での証言を整理してみた。 見えてきたものは、最先端を走っているようでいて、驚くほどの未熟さを持つ企業の姿だ。 しかし、同時に疑問がわく。「同じような企業はほかにないのか」、と。 構成=石井孝明天国から地獄に転落した青年
2005年の夏、堀江貴文ライブドア前社長は「挑戦者」の象徴として、衆議院選挙の無所属候補としてTシャツ姿で広島6区(同県東部)を走り回っていた。「(対立候補の亀井静香代議士は)本当に古い日本の象徴ですよ。古い日本の象徴をぶち壊さないと、この国は本当の意味で変わらない」。
堀江前社長率いるライブドアは04年6月に、失敗したもののプロ野球「大阪近鉄バファローズ」の買収に名乗りを上げ、同年にプロ野球参入構想を表明。05年1月にはフジテレビ株を保有するニッポン放送の株を大量取得し、テレビ事業への進出を試みた。
その堀江前社長は証券取引法違反の罪に問われ逮捕・起訴された。
07年1月の裁判での最終弁論で涙ながらに訴えた。「(検察から)実刑にするという強い意思、私個人に市場の悪影響をおっかぶせてしまえという意思が感じられた」。
ドラマを見るような、天国から地獄への転落。連結子会社44社、売上高784億円、社員数約2450人(05年9月)という巨大なライブドアグループを率いた堀江前社長は、刑事事件の被告人となった。堀江前社長への判決は3月16日に東京地裁で言い渡される。検察側は「部下に責任を押し付けている」などとして、懲役4年を求刑。一方、堀江前社長は無罪を主張する・・・



