日本は5年後に核武装している!?
北朝鮮は核ミサイルを持ち続ける

2月に開催された6カ国協議の合意内容は日本にとっては「最悪」ともいえる内容だった。
米国のスタンスはどうして変わったのか。いま、世界で何が起きているのか。
今後アジア情勢はどのように変わっていくのか、そして日本にはどのような戦略が必要なのかについて青山繁晴氏に語ってもらった。
編集=FJ編集部 写真=華本達哉
北朝鮮を核保有国として認知するための合意文書
北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議が、2007年2月13日に合意をみました。
その内容は、日本の生存を危うくするものです。この2月13日は、北朝鮮の核開発が画期的に進む出発点になり、さらには、朝鮮半島から核がもはや、なくならないということを確認した日になることでしょう。
マスメディアは、一定の批判や疑念は呈しつつも「朝鮮半島の非核化への最初の一歩ではある」「歯止めはかかった」と横並びで報じていますが、基本的に間違っています。
それが、わたしの偏った見方ではないことは、合意の全文を読んでいただければ、わかります。じつは、合意の全文は、ほぼ全紙に掲載され、ネットでも見ることができるのです。外交でも安全保障でも、わたしが常にいちばん訴えたいことは、自分の眼で見て、自分の頭で考えるということです。今回の合意は、その機会でもありますね。
合意の全文に従って、具体的に見ていきましょう。まず、「寧辺(ヨンビョン)の核施設を停止し、封印したら5万トンの原油を供給」とあります。
しかし寧辺の核施設は、北朝鮮にとって、もうとっくに用済みです。長崎型原爆の材料であるプルトニウムをつくるためだけの原子炉です。思い出してください。昨年10月に北朝鮮は、その長崎型原爆の核実験を済ませました。材料のプルトニウムを取り出しているからこそ、その実験を行いました。総量では約50キロのプルトニウムを取り出し終わっているという見方で、諸外国はほぼ一致しています。北朝鮮の高くはない技術でも、8個以上の長崎型原爆をつくれますから、もう材料は要りません。
しかも合意の直後、日本時間2月14日の未明、米国東部時間の13日昼に米国の高官に聞くと、寧辺の核施設を「waste facility(ゴミ施設)」と呼んでいました。彼らはスパイ衛星で見て、北朝鮮みずから既に廃炉の作業を始めていることを知っている。寧辺は古い施設でもあり、役目も終えたから、みずから閉じつつある。稼働していない、壊し始めているゴミ施設を、いまさら使用停止にして封印することには意味がないわけです。
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