うめけん対談 メイション(スマ婚)七田幸彌社長

うめけん対談@FJ
社長、フォローしちゃいました!
Vol.09
メイション 七田幸彌
結婚という
平等の権利を
ボクらに
業界の常識を打ち破る価格で、これまでにない新しい結婚式=「
スマ婚」を
提供しているメイションの七田幸彌社長。結婚という権利を全ての人に
平等に届けたいというその思いと既得権益に立ち向かう姿勢に、
結婚式に行ったことがない、うめけんの心も打たれた。
別事業の利用者から得たヒント
結婚式ってこんなに高額!?
梅崎 スマ婚というと、最近山手線に乗るとよく広告を見るなと思っていたんです。ただ、どうやら結婚式を挙げる費用が安いらしいというイメージしか僕にはなかったんですね。実は僕まだ結婚式に行ったことがないんですよ。ただ最近結婚って何だろうとよく考えるようになったんです。スマ婚という文字がよく目に入ってくるというのは、やっぱり僕の潜在意識として、結婚というワードがあるんだろうなと
七田 スマ婚は「スマート・ウエディング」という意味なんですが、まずは結婚式の費用が安くなるという認識を持たれているだけで十分ですよ(笑)。
梅崎 会社自体は2003年創業ということですが、スマ婚というビジネスを始められたのは最近ですか?
七田 スマ婚自体は2009年の4月から始めています。最初は大阪にショールームをオープンしたんです。
梅崎 なぜ大阪にされたんですか?
七田 東京か大阪かずいぶん悩んだんですが、まず大阪のマーケットというかお客さまの方が費用にうるさいんじゃないかと。そこで認められたら全国に進出できるのではないかと考えましたね。加えて、サービスの形態が新し過ぎて、一般の結婚式媒体の競合になり得るというのがありました。僕たちのスマ婚は、事前に16万8000円だけ頂いて、後の費用はご祝儀で支払っていただくシステムなんですね。いろいろなオプションをつけることも可能ですが、結婚式前に手元に最低限必要なお金は16万8000円のみ。そしてこれまで300万円とか400万円とか掛かっていたような結婚式を200万円くらいで行う。もちろんちゃんとした式場で行います。
梅崎 もともと結婚式ビジネスを行う会社で、ノウハウを築き上げてきたのですか?
七田 いえ、もともとは「2次会くん」というビジネスをしていたんです。披露宴の後に行う2次会の幹事代行業です。2次会の幹事は新郎新婦の友達がやることが多いんですが、結構面倒くさい。それを低料金で面白い企画をプロデュースして提供していたんです。その事業が段々大きくなっていったころに、ある電話が頻繁にかかってくるようになったんです。「おたくを利用して結婚式をやりたいんです」と。話を聞いていると「お金がないから結婚式が挙げられないので、2次会くんの企画を結婚式の代わりにできないだろうか」という思いを持っていることが分かったんです。さらに結婚式の費用ってものすごく高かったんです。僕はそれを知らなかった。
梅崎 それはやはり一生に一度のものだから値段を張り込むわけですか。
七田 もともと結婚式ってすごく利益率が高いんです。粗利が7割くらいもあるのが普通という商売。当時ゲストハウスで行う結婚式のスタイルがはやっていましたが、それもまた高い。450万円とかするわけです。
梅崎 ある意味、不動産業みたいなものに近いかもしれませんね。場所があってハコがありきという話ですもんね。それに一生に一度という機会というのが、お金を払ってもいい雰囲気をつくり出してしまいます。
既得権益を打ち破るため
顧客と業界にフィットするには
梅崎 社長はそこに低料金を打ち出したスマ婚という事業で、既存の業界に風穴を開けようとしているわけですが、既得権益者からの抵抗はありませんでしたか?
七田 もちろん長年業界をけん引してきた人たちが築いた、全てのもうけのしくみを転換させようとしてきたわけですから、そのあたりは覚悟していました。でも僕らはいわば・ゲリラ兵・ですから。大きい企業をある意味批判するわけです。適正な料金にしましょうよと。じゃあどうやって適正にするかというと、うちは式場を自社で持たないのが特徴なんです。式場を持つと、挙げられる式の回数が決まってしまうんですよ。
梅崎 固定費も膨らんでしまいますしね。それも結婚式の費用が高額になってしまう要因の一つになると。
七田 そうです。スマ婚はまったく逆で、いろいろな式場と提携して、空いている式場を提案します。式場側としても稼働率が上がり利がある話なので、その分費用を安くしようとしてくれますし。当社も式の数をこなせるので、1回当たりの利益を下げても大丈夫なんですよ。もともと相当な利益を費用に乗せている業界だったので、利益を下げても適正な価格になるし、お客さまからすればこれまでの半額といった値段になるわけです。そうすれば、費用が理由で結婚式を諦めていた方々の需要を掘り起こせることもできるため、ブライダル業界全体に喜んでもらえていると思います。
梅崎 薄利多売なんですね。式場側にも稼働率の面で悩みがあった。そういう業界側の悩みにもスマ婚はフィットしたということなんですね。
七田 この5年間デフレが続いているにもかかわらず、結婚式の平均費用って実はずっと上がり続けているんですよ。当然お客さまは離れるじゃないですか。でも結局、お客さまが離れるから価格を上げるしかないということをしていたわけなんです。
梅崎 顧客が高額な式を挙げたい、という理由からではないんですね。それは本当に悪循環ですよね。
七田 未来に展望が見えた時代なら、高額な式を挙げてもいいと思う方はいたんです。ローンを組んで式を挙げる方もいました。でもこの先行きが分からない時代に、そんな方はほとんどいません。だからどんどん離れていく。でもスマ婚は何かというと、結婚式をやりたいけれどお金が無いから諦めるという風潮を変えたかったんです。やりたいことを諦めなくちゃいけない世の中を変えたかった。
梅崎 僕正直、最初スマ婚の概要を聞いたときに、失礼ですけど安かろう悪かろうの極みなんじゃないかと思ったんです。
七田 やっぱりこの価格を聞くと、そう思われる方はいらっしゃいます。当社は平均的な結婚式の費用の半額くらいの料金でできますと提案するので、僕らは嘘つきだとも思われるわけです。もう世間一般の認識として平均費用が頭にありますから。でも事業開始以来、それは可能であると証明してきた。遜色ないことを示してきた。これまでの2年8カ月で、5000組くらいの新郎新婦が式を挙げていかれました。
信念をビジネスで表現する
結婚式は平等の権利
梅崎 そうした既得権益を打ち破ろうとするモチベーションは、どこから生まれてくるんでしょうか?
七田 僕は学生時代に教育を学んでいました。そこで教育を平等の権利として誰でも受けられるようにしたいという思いを強く抱いていたんですね。お金が無くても最低限の平等は保たれなくちゃいけないと考えているんですよ。それって実は結婚式も同じで、平等の権利として、たとえお金が無くても誰でも挙式できるようにしたかった。ですので、モチベーションで事業を行っているというよりかは、僕の信念をビジネスで表現していると言った方が近いかもしれませんね。
梅崎 そうした社長の信念に時代が追い付いてきているんだなという感じがします。いいものがちゃんといいと評価されるようになってきているのではないでしょうか。
七田 そうなってくれるとうれしいですね。結婚式って、結婚生活を豊かにするためにやるものなんですよ。結婚式に来ると、自分の知人ではない相手側の人生も見ることができます。それを共有することで、新郎新婦二人が困ったら助けなくちゃいけないなという気持ちになるんです。新郎新婦からすればコミュニティーが増える。より幸せになる。だから結婚式はした方がいい。世界中どこでも結婚式はあるんですよ。こんなに文化が違うのにどこの文化でも自然発生的に生まれる。それはきっと、あらゆる文化で必要があるからだと考えられているからでしょう。日本で今、ちょっとした時代のひずみが生まれているせいで結婚式を挙げられないという状態はやはりおかしい。それをどんどん変えていきたいですね。
梅崎 僕も今すぐではないですけど結婚式を挙げたいと思っています。いつか来るそのときにはぜひスマ婚でお願いします(笑)。
SHICHIDA Koya
1975年三重県生まれ。三重大学教育学部卒業後、米国イリノイ州立大学にて会計学を学ぶ。日本に戻ってから営業職の分野でキャリアを積む。その後3年にわたり海外を放浪。放浪中に当時社長から依頼されメイション入社。2010年メイション社長に就任。
メイションとは?
2003年設立。当初は披露宴の2次会幹事代行事業「2次会くん」に特化していたが、09年より従来と同等の結婚式を格安な料金で提供する「
スマ婚」事業を開始。スマ婚利用者は現在約5000組と、売り上げを伸ばしている。本社・東京都新宿区。
UMEZAKI Kenri (Umeken)
1993年生まれの髙校3年生。ツイッター上でソフトバンク孫正義社長から3番目のフォロワーに選ばれたことで注目を集める。2010年流行語大賞を「~なう」で受賞。ソーシャルメディアプロモーションを展開するディグナ社長。@umeken