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TPPこそチャンスに! 松田公太2012年02月号

TPPこそチャンスに! 松田公太

日本は11月行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)でTPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加表明をしました。





もともとTPPは2006年に小国がお互い助け合おうという発想で始まった自由貿易協定です。私は2010年より日本も参加をするべきだと国会で主張してきましたし、経営マインドが高く成長戦略を軸にするみんなの党としても、同年から一貫してTPP推進でまとまっています。

今回、日本が参加表明することで、どのような変化が見られたか。これまで参加に慎重な姿勢を示してきた国々も刺激を受けています。例えばカナダとメキシコもTPP参加の意向を示しました。中国は、アメリカと日本が参加するTPPの広がりを警戒し、ASEANプラス3やASEANプラス6など、ASEANを巻き込んだ枠組みづくりに急に積極的になってきました。
これは民間の交渉ごとでもよく見られる現象ですが、A社とB社だけで直接交渉していても、お互いのエゴがぶつかり合ってなかなかうまくいかない場合があるとします。しかしそこで、A社がC社と交渉を始めた途端にB社が慌てて譲歩してくるということがあります。私はそういう意味でも良い効果がすでに出始めたと思っています。

ここで気を付けなくてはいけないのが、それで「引っ張りだこ」と勘違いして、両サイドに良い顔を見せるようになることです。野田総理のAPECやASEANで「各国首脳から歓迎された」などと言って嬉々としている姿を見ていると、とても心配になります。八方美人になってしまったら、民主党政権初期の2人の首相が中国に擦り寄って日本の安全保障問題を悪化させたように、最悪の結果を招きかねないからです。あくまで日米基軸からブレないという方針を見せながら交渉をしていくべきだと思います。
私も企業経営をしてきた中で、アメリカ、中国、韓国、シンガポール、インド、マレーシアなどなど、各国企業と交渉をしてきましたが、やはり同じルールの中で交渉ができるということが一番重要だと身に染みています。特に今の中国は、まだまだ違うルールの世界で生きているということを認識しなくてはいけません。

資本主義には民主主義の理念が内包されています。世界第2位の経済大国である中国がTPPに入ろうとすれば、民主主義の定めを順守してもらうことにもなります。そして、自由貿易が推進され関税がなくなりルールが統一されれば、最終的には、戦争や争いがなくなる世界を目指すことさえできると思うのです。
それはまだまだ先のことかもしれませんが、今まさにそのスタートラインに立とうとしているところだとさえ思えます。