野田新首相が、当初、臨時国会をたった4日間の会期で行おうとしたことについて私は非常に強い憤りを感じました。みんなの党は震災発生直後から一貫して、通年国会を訴え続けています。国の非常事態ですから当たり前のことです。例えば、会社に非常事態が発生して潰れそうなとき、社長はじめ役員が休みを取るなんて考えられないことです。私がタリーズを創業した最初の2年は、いつ潰れてもおかしくない状況で、一日たりとも休みませんでした。日本は今、それとは比べものにならないほどの危機的状況です。
野田首相は、わずか4日で国会を閉めようとしたことについて3次補正予算の準備のためだと答えていましたが、実態としては平野国対委員長が言ってしまったように「今の内閣は不完全な状態で、十分な国会答弁ができない」からだと思います。つまり、党内融和を最優先にした結果、野田内閣は素人の寄せ集めで組閣されたので、彼らの研修期間のため国会はお休みしますということです。そんな悠長なことを言っている場合じゃない。一刻を争う日本国の危機的状況は即戦力とチームワークで挑まなくてはならないのです。
私が社長ならば、どんなに自分がかわいがってきた側近だったとしても、お世話になった先輩だったとしても、経験のない人を重要なポジションのトップにはしません。例えば会社でも政府でもお金を管理したり調達したりする部門は組織の要です。その要となる財務大臣に安住氏を配置してしまった。会社が潰れかかっているときに財務経験のない素人を財務本部長に任命する社長がいるはずがありません。仮に平時でも、営業の経験すらない人が営業本部長になったら部下は「ついて行こう」と思うどころか「今度の上司はやりやすそうだ」と端から見くびられるでしょう。
内閣の顔ぶれを見ると、野田首相が何を考えているのかが透けて見えてきます。一つは「増税をする」ということ。もう一つは「官僚主導でいく」ということです。各分野の政策素人を大臣に配置したのはその表れでもあります。そうした官僚主導では、自民党時代と変わらない、前例にとらわれた政治が続くだけです。決して官僚批判をしているわけではありませんが、現在の官僚制度や凝り固まった省庁の状態を打破しなくては、日本国の立て直しなどできないのです。
日本が解決すべき課題は、大きく3つあります。震災からの復旧復興・経済再生・外交防衛です。新しい内閣ですから多少は期待していますが、人事を見る限り滑り出しについては残念な印象しか残りません。人事を甘く見ているとしか言い様がありません。国の成長戦略を描ける司令塔と即戦力の専門家が必要なのです。
松田公太 ~ to my fellows ~
経営者の視点を持って、国会で活躍する松田公太氏。
いま、国会議員として何を考え、何をしていくのか。
“fellows”に届けるメッセージ。
プロフィール
MATSUDA Kouta
1968年宮城県生まれ。タリーズコーヒージャパン創業者。参議院議員(みんなの党)。
@matsudakouta