US Dollar(米ドル)
外為投資でもっともポピュラーなドル/円。
相場はドル買いの投機筋、ドル売りの個人投資家の構図が鮮明化しているとの見方も。
構成=三好達也

ドバイショックで1ドル84円台まで進んだドル円相場は、その後、反発しドルの買い戻しが進んだ。2009年末のドル反発の動きがどう進むのかが今年前半の為替相場を占う上で1つのポイントになるだろう。
日本総合研究所では、日銀がレートチェックを行うなど日本の通貨当局による円売り介入が現実味を帯びてきたことや、海外投資家によるドル買い戻しの動きなどを背景に短期的にはドルの反発が期待できると予測している。一方で、米国景気の力強い回復が困難なこと、財政赤字の拡大など構造的なドル安要因に解消の目途が立たないなどの理由から「中期的には円高ドル安基調が続く」とし、1–3月期は1ドル80~92円、4–6月期は82~94円、7–9月期は80~94円、10–12月期は78~92円と今後の推移を予測している。
日本総研調査部長でチーフエコノミストの藤井英彦氏は「米国の実体経済が短期的に持ち直してくる展開は期待薄。しかし、日本の景気もいいわけではなく一進一退で一方的な円高にもなりづらい」とする。また、「日本、英国、米国は選挙の年でもあるので、政治的には危機に対する回避行動が出てくるはずだ」と分析。「財政赤字の問題にマーケットサイドから懸念が広がっていくことになれば、景気対策や金融対策そのものがマーケットの不安心理を増幅させることになる」と政策的な対応がマーケットの不安材料となる可能性を指摘している。
投機筋の相場観 変更の可能性も
東海東京調査センター投資調査部長・チーフストラテジストの隅谷俊夫氏は「ドバイショック後のドル反発の動きは、投機筋が売っていたドルを買い戻している動きだ。かなり意図をもって買っているのではないか」と話す。為替の動きは投機筋に従うことが多いことから、しばらくはドル買いの傾向が続くと見る。同センターでは「投機筋が相場観を変更した可能性も十分にある。彼らが一気にドル買い円売りポジションに切り替えれば相場の方向性に大きな影響を与える」と分析。しばらくの間、相場の動向には注意を要するとしている...



