伴陽一郎 Vertu日本事業プレジデント
最高価格600万円の超高級携帯電話「Vertu(ヴァーチュ)」が2月、日本に上陸した。
携帯電話メーカー・ノキア(本社フィンランド)のブランドで、
すでに世界50カ国、600店舗で販売されている。
“こだわり派”の多い日本では受け入れられるのか。

月5万2500円でコンシェルジュも
──驚くほど高額ですね。
確かに最高価格の「シグネチャー プラチナ」というモデルは600万円しますが、チタンの「アセント・ティー・アイ」というリーズナブルなモデルもあり、こちらは67万円です。
「シグネチャー」に関していえば、前面がサファイヤクリスタルで覆われています。摂氏2000度の炉で加工し、研磨したサファイヤクリスタルは、非常に硬度が高く、車のキーで引っかいても傷がつきません。ダイヤルキーの底には、合計4・75カラットのルビーベアリングが施され、独特のクリック感を可能にしています。
見た目はもとより、機能面でも工夫しています。音質やボタンを押す感触、持ちやすさにはこだわっています。
製造工程も特徴的といえるでしょう。1台に使用する263のパーツを1人の熟練職人が組み立てています。通常、携帯電話のパーツは30から40ですから、その多さは際立っていると思います。本体の裏には、組み立てた職人の名前が刻まれています。素材の品質の高さや技術者の情熱、緻密さで完成されたのがヴァーチュです。「携帯電話ではなく、高級時計のような感じがしますね」とよく言われますが、まさにその通りです。
──コンシェルジュのサービスがあるとお聞きしましたが、どのようなものですか?
月額税込5万2500円で「VERTU Club」に入会すると、ライフスタイルマネージャーがコンシェルジュを務めます。レストランの予約や航空券やホテルの手配など、お客さまのご要望を最大限実現させます。日本とグローバルチームが国境を超えて連絡を取り合い、手配に全力を尽くします。
──なぜこの時期に日本に進出されたのでしょうか?
日本進出のプランを検討し始めたのは1999年です。日本はやはり世界でも有数のラグジュアリービジネスの市場ですから、ヴァーチュとしても見逃せませんでした。
日本は上質で高性能な商品があふれているため、消費者の見る目も厳しい。競合となるラグジュアリーモバイルフォンが日本に存在しませんでしたから、十分な下調べが必要でした。そのため、オープンまで10年間を費やしました。
確かに日本は不況ですが、自分の納得したもの、こだわりたいものにはお金をかけるという方はたくさんおられます。たとえば、高級時計を着けている方、車に情熱を注いでいらっしゃる方は珍しくありません。そうした方々がなぜ携帯電話だけプラスチックなのか。「ライフスタイルに合わない」と思われていた方は絶対に多いはずなのです。
──具体的に、どのような調査を行ったのでしょうか?
たとえば日本の文化や習慣、日本の顧客層がどういう考え方で生活をしているかなどを調査しました。日本でヴァーチュを持つことが、お客さまにどういったステータスをもたらすか、入念に検討しました・・・
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